バリには、「ワヤン」さんや「マデ」さんがいっぱいいます。なぜ皆同じ名前なの?それは、カースト制度により決まった名前の付け方が関係してくるからです。
現在のバリ・ヒンドゥー教は、基本的に階層による称号の付与と階層による言語の使い分けがあるのみです。インドのジャーティと呼ばれる厳格な世襲制職業や不可触民など戒律による差別はありません。
友達アナ・アグンさんの9歳の娘が「たくさんのバリ語を覚えるのがたいへん」と言っていた
バリ・ヒンドゥー教とは「バリの土着宗教」と「インドの仏教」や「インドのヒンドゥー教」が習合したもので、バリの人々の90%以上がこれに基づいた暮らしをしています。
カーストによる4つの階層
スードラ Sudra(90%以上) | 農民、平民 |
ウェシア Wesia | 商人 |
クシャトリア Ksatria | 王族 、戦士 |
ブラマナ Brahmana | 僧侶 |
カースト階層による名前の違い
スードラ (農民、平民)
名前の最初に男性なら「イ」、女性なら「ニ」がつきます。
一番最初に生まれた子 : 「ワヤン」、「プトゥ」、「グデ(男性のみ)」
二番目に生まれた子 : 「マデ」、「カデ」
三番目に生まれた子 : 「ニョマン」、「コマン」
四番目に生まれた子 : 「クトゥ」
五番目以降は、また最初のワヤン、プトゥ、グデに戻ります。
ウェシア (商人)
称号は「デワ」、「グスティ」など
称号以降は、スードラ (農民、平民)と同じようになります。
クシャトリア (王族 、戦士)
称号は「アナ・アグン」、「デワ・アグン」、「チョコルダ」
称号以降は、
一番最初に生まれた子 : 「オカ」、「ラカ」、「ングラー」
二番目に生まれた子 : 「ライ」
三番目に生まれた子 : 「アノム」
四番目に生まれた子 : 「アリッ」
五番目以降は、また最初のオカ、ラカ、ングラーに戻ります。
ブラフマ (僧侶)
称号は「イダ」
男性は「バグース」が付き、「イダ・バグース」
女性は「アユ」や「ダユ」が付き、「イダ・アユ(ダユ)」
それ以降は、スードラ (農民、平民)と同じです。
インドネシア語で名前は「ナマ」、私は「サヤ」
「ナマ サヤ ワヤン」私の名前はワヤンです。
美しいバリ・ヒンドゥー教
「平和な1日を過ごせますように」と願い 1日3回のお祈り
【チャナン】 神様や悪霊へのお供え物
花の色は神様のいる方角を意味しています。他に「米」、「キンマの葉と石灰」などをヤシの葉の器に供えます。
【ペンジョール】神様やご先祖様の道しるべ
神様やご先祖様が迷うことなく家に戻れるように道しるべとして作られています。